通りを歩いていると、荷台にこの様な文字が印字されているトラックが目に入ってきました。

『ターャジス 人恋の色褐』

文字をパッと見た時は疑問に思いませんでしたが、よくよく見てみるとどこか違和感を感じます。そうやって数秒考えていると、その違和感の理由に気付くと同時に、文字の正しい読み方も見えてきました。「あ、『ャ』の使い方がいつもと違うからか、なるほど。‥‥ん?ああ、『褐色の恋人 スジャータ』か。」

普段、日本語を使って文字を読み書きする時は、上から下、もしくは左から右へという方向で読み書きすると思います。そしてほとんどの人が(全ての人が、と言っても大袈裟ではないかもしれません)そのルールを元にこれまで数え切れないくらい読み書きしてきているはずです。だから日本語で読み書きする状況においては、「上から下」「左から右」ということをわざわざ意識することなくそれが暗黙の了解となっています。ですので私もその感覚で「ターャジス 人恋の色褐」と読んでしまいました。ですが上の文字は左から右ではなく、右から左へと読むことで正しい意味がわかる様になっていました。一度そうやって正しい読み方や意味がわかると、その後に上のトラックに印字されていた文字を見たとしても、多少の違和感はあるもののすぐにその意味が理解できます。そして恐らく、もし普段から右から左へと読ませる日本語にたくさん接する様になったとしたら、違和感もなくすんなりと読める様になるのだろうと思います。

コーチングを自分の日常に取り入れていく時にも今回と似た様なことが起きてきます。私たちの誰もがマインド(脳と心)を使って、何かを感じたり考えたり、行動したりしています。そして多くの場合、その時のマインドの使い方というのはこれまでの経験から偶然身に付けてきたものです。その偶然身に付けてきたマインドの使い方を、コーチングの理論で説明されているマインドの「上手な」使い方に変えていこうとすると、はじめは違和感を感じることもあります。日本語を読む時に右から左へと読もうとする時の様にです。

ですがそれも最初の内だけで、次第にそうすることにも慣れてきます。なぜ日本語を読む時に上から下、もしくは左から右へ読み書きすることが当たり前になっているかというと、これまで接してきたほぼ全ての日本語が、その方向に読むことで正しい意味がわかる様に書かれていたからです。であれば、これから違う方向に読ませる日本語にたくさん接していけばいずれそうすることも当たり前になっていきます。マインドの上手な使い方を日常に取り入れていく時も、それと同じなんですね。ちょっとした違和感があったとしても、それを感じながらも「まぁ、こんなもんだよね」と気にせずに進めていく。そうすることで違和感は次第に小さくなり、マインドの状態も着実に変わっていくことになります。

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