私の個人的な話なのですが、ここ数日の間に何度か歯医者に行き歯を治療してもらっていました。その中で何度か麻酔をかけた状態で治療してもらいました。麻酔をかけてもらったことがある方はわかると思うのですが、麻酔をかけるとほとんどの場合治療が終わってからもしばらくその効果は続いたままになります。麻酔の種類にもよるとは思いますが数時間は力が入らず感覚がない状態が続く。その間、これまで何の不自由もなく当たり前に動かせていた身体の一部分が、思う通りに動かせなくなります。今回の私の場合で言えば、口内や口の周辺の筋肉の一部を動かすことがとても難しくなっているのですが(ちなみに、今その状態でこの文章を書いています)、水やコーヒーを飲んだり食べ物を咀嚼する時、かなり意識しないと思わず口の中から飛び出しそうになってしまいます。普段はそうそう感じられない感覚を興味深く観察しながらも、これまで当たり前のように簡単にできていたことが途端にできなくなったことで、その『当たり前』は実はいろんな機序があってのことなんだということを、つくづく実感しています。

『当たり前』というのは、今回の話のような身体の感覚といったことだけではなく私たちが認識する様々な領域の中に存在しています。例えばそれは何かの出来事や状況に遭遇して感じる様々な感情や印象であったり、「これは〇〇であるべきだ」「ああいう状況では〇〇のようにするのが普通だ」のような物事に対する考え方といった、心のレベルで思い、感じているものにもある。そしてそれらは『当たり前』だからこそ、無意識の内に自動的に思ったり感じてしまうようなものです。ただその『当たり前』が、自分自身を今の状態に留めるように作用していることも多かったりします。だからこそコーチングで自分自身をゴールへ向けて成長させていこうとする時は、その無意識での『当たり前』の一つ一つをしっかりと見極め、必要であればゴールを基準にして修正していきます。『当たり前』を当たり前のままにしておかない。『当たり前』を自分が望む形に変えていく。いつもは当たり前に感じている口の感覚がないことを興味深く観察しながらそんなことを考えていました。

Share on Facebook0Tweet about this on Twitter0Share on Google+0Email this to someone

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です