ブログの読者の方やコーチングセッションを行うクライアントさんからの質問として、「ブログに書いてある内容はわかるんですがどこか掴みどころがないところがあって、わかったようなわからないような感じで。。どうすればいいでしょうか…」のような声をいただくことがあります。これは私の文章力に起因する部分もあるので、「よりわかりやすく伝えられるよう、日々研鑽を重ねていく所存であります」というところでもあるのですが、、、ただ、上のようなことを思ってしまうのも、ある意味無理はないと言えます。

コーチングとはシンプルに言うと、マインド(脳と心)の使い方を理解・体得していくための方法論です。ただ多くの場合、これまで『マインド』というものについて学んだり意識的に自分でコントロールしてきたというような経験は持っていない、というのがほとんどの人だと思います。「努力」「根性」といった精神論的な考え方は一般的かもしれませんが、コーチングの理論で説明されるマインドの使い方は、それとは考えを全く異にする科学的でロジカルなもの。「脳や心には〇〇な特徴があることがわかっています。そしてその特徴から考えて、□□のように脳や心を使っていけば、様々なことに活用していくことができますよ」といったことが説明されているわけですが、子供の頃にそういったことを教えてくれた人は誰もいなかったはずです。以前の私もそうであったように、そもそもとして『マインド』というものに親しんできていないという場合がほとんどなのです。

それでも慣れてくれば「ああなるほど、こういうことなのか」と、徐々にマインド対する自分なりの手触りのようなものが感じられてきます。ただ、その感覚を作っていくためには、やはりある程度実践してみることがとても大切になる。さらに言うのなら、このブログでも『マインド』という言葉を多用してはいるものの、実際のところその全てを言葉で表せるものでもありません。言葉では表せない『体感』としか呼びようのない部分がかなりを占めるからです。逆に言うとその『体感』を自分なりに感じることができるようになってくると、マインドの手触りもより鮮明になってくる。

無意識を観察して観えてくるもの

話を戻して、冒頭に書いたような質問をいただいた時私はよくこのようにお伝えします。「多くの人がはじめはそのように感じられますが、それでも慣れてコツを掴めるようになるので大丈夫です。そしてより慣れていくために、ご自身が普段、何気なく無意識で行っていることの一つ一つをしっかりと意識に上げて、じっくり観察してみることを試してみてください。」なぜこのようなことをお伝えするのかというと、普段何気なく無意識で行っていることから自分の今現在のマインドの状態を推し測っていくことができるからです。

例えば何かが起きた時の心の動き、誰かに対して感じる様々な感情、身体の筋肉の緊張・弛緩の変化、普段の自分の何気ない選択、…。それらのほとんどは意識的に行っているわけではなく、気付いたらそうなっていた・そうしていたという場合がほとんどだと思います。ただそうなったことにも実際は何らかの因果があってのこと。そしてその『因』となるものがマインドの働き、脳と心の働きの一つなのです。つまり「果」として表面化した無意識の行動を意識に上げて分析することで、「因」であるマインドの働きや状態を捉えていくということ。

何気ない『言葉』を自覚していく

そして最初にそれをやっていく上でおすすめなのが、『言葉』を観察することです。ここで言う『言葉』とは、口で言う言葉はもちろんのこと、口には出さない心の中のつぶやきや、友達や彼女とのLINEのやり取りまでも含め、普段自分が使っている言葉の『全て』です。無意識で行っていることを意識に上げる。そうすることは簡単そうに見えて意外とそうじゃなかったりもします。無意識であるが故にそもそも気付きにくいものだからです。ただ普段使う言葉というのは、無意識の働きの中でも比較的意識化しやすいんですね。自分が普段使っている言葉を冷静に観察していると本当に様々な発見があります。知らず知らずの内に自分が抱くようになっていたものごとへの価値観や判断基準がよくわかるようになってくる。

例えば仕事をしている時に何かの理由があって、同僚の仕事を引き継ぎ、自分が中心になってる進めていくことになったという状況があったとします。そして引き継いだ仕事の内容を確認していて、思いの外進んでいない進捗を目の当たりにし「げ、全然ダメダメじゃん。あいつ今まで何やってたんだよ。マジでありえない…。」という言葉が心の中に浮かんできたとします。もしかしたらあなたにも似たような経験があるかもしれませんが、この言葉を冷静に観た時、言葉の一つ一つから色んなことが想像できると思います。一つ例として上げるなら、自分が仕事を行うにあたり抱いている何らかの『基準』です。その基準と同僚がこれまで進めてきた仕事の結果を比較して基準を下回っていたからこそ、上に書いた言葉が心の中に浮かんできたわけです。そういった基準がなければ、「ダメ」なのか「スゴイ」なのかは評価しようがありません。つまり上に書いた心の中でつぶやいた言葉を観察することによって、「今こういう言葉(上で書いた言葉)が出てきたということは、これこれこういう基準を持っているからだよな。うーむ、俺は仕事に対してそういう基準を持っていたのか…」という気付きを得られるチャンスがあるということ。

そして重要なこととして、そこで気付いた基準を普段意識していたかというとまずそうじゃない場合がほとんど。特に考えなくても『無意識で』、その基準を満たすように仕事をしていたはずです。ということは自分の言葉を観察することで、自分の無意識の働きを意識に上げることが出来たということ。それは言い換えれば自分のマインドの働きの一つを掴むことが出来たということです。その時に感じる「あ、なるほど、俺はこう思ってるのか」という、気付きや新しい発見が見つかった瞬間。そういったものも大切な『体感』の一つなんですね。ちなみにこういった言葉の観察のことをコーチングではセルフトークのコントロールと言い、コーチングで自分を変えていく中でも、かなり重要なスキルとして位置付けされるものでもあります。もちろん真に重要になってくるのは、ここまで書いてきたことを元にして『いかに変えていくか』というところになってくるのですが、『気付く』『自覚する』だけでも結構違ってきます。ここまでこのブログを読んできて、どんな言葉や心のつぶやきが浮かんできたでしょうか。その裏側には知らず知らずの内に形成されている自分のマインドの働きが隠れているのです。

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