何か新しいことをはじめようと思った時。「これまでの自分の経験から考えるとこれは難しそう。でもあれなら結構いけそうかも。じゃああれをやってみようかな。」という風に、過去の自分の経験と似通ったものを選ぼうとすることは結構多いと思います。その観点で選択することで、これまでの経験を活用しながら新しいスキルを身に付けることができるので効率性はとても高くなると言える。一方、これまで全くやったことがないことをやろうとすることには、どこか抵抗感を感じてしまいがちです。「これはちょっとやったことがないからな…。やめとこう」「できるようになるには時間もかかるだろうし、大変そう」新しいことを始めなくていいようにするための、いろんな言葉や感情が頭の中を駆け巡る。

『過去 → 今』ではなく『未来 → 今』

コーチングで自分を変えていこう、成長させていこうとする時、「これから自分はどうありたいのか」という『未来』をとても重要視します。そしてその『未来』を元に「じゃあ今どんな選択をして、どんな行動を起こしますか?」ということを考えていく。逆に「これまで自分はどうだったのか」という『過去』を重要視することはほとんどありません。これまでがどうだったであろうと、これからどうするのかは自分で自由に決めていいことだからです。自分がどのように日々を過ごしていくかということを、「これまでこうだったから、これからもこうしないといけない」と縛るようなルールはどこにもないのです。

ただ、「過去は関係なく自分のこれからを決めていいんですよ」と言われてもどこか戸惑ってしまうという人は意外と多かったりします。そもそもとして人は生得的に、過去の経験を基準に未来を予測し今この瞬間の選択や行動を決めるという性質を持っています。ですのでよほどのことがない限り「これまでの経験から大きく外れないように」ということを当然のこととして思っている場合がほとんど。それが悪いという風に一概に言えるわけではありませんが、「これまでの経験から大きく外れないように」を続けるだけでは今の自分を変えにくくなるということも事実です。そうし続けてきたことによって存在しているのが、変えたいと思っている今の自分自身だからです。

強すぎる損得勘定がこれまでの価値観に自分を縛る

コーチングでは自分のこれからを決める時、つまりゴールを決める時は『want to』で決めていきます。「やりたい」「なりたい」「ありたい」といった自分が感じる純粋な気持ちや感覚を元に決めていく。そしてその時、過去の自分からより離れやすくするために「損得を考慮しない」という視点をあえて入れてみるのもおすすめです。その上で「やりたい」「なりたい」「ありたい」で考えていく。損か得かということを判断するためには、何らかの基準がなければ判断することはできません。それは例えば「簡単にできるかどうか」「人から良く見られるかどうか」といったもの。ただよく考えてみると、その基準も過去の経験から来るものなのです。簡単かどうかを判断するためには自分の経験と照らし合わせる必要がありますし、人から良く見られるかどうかを判断するためには常識的な「良いとされていること」と照らし合わせる必要がある。損か得かという観点があまりに強すぎると、かえって過去の自分の経験や価値観に強く縛られることになる可能性が高いんですね。

さらに言うと損得重視で考えたゴールは、行動を起こすためのエネルギーが出にくいことが意外と多かったりもします。だからこそ損得はあまり考えずに、純粋に感じる「やりたい」「なりたい」「ありたい」で決めていく。「なんかよくわかんないけど、実現している自分を想像するとすごく嬉しいんだよね」と思えるようなものでちょうどいいのです。人から言われた「こうした方が楽だよ」「こうすると得するよ」という言葉はとりあえず脇において、「自分は本当に嬉しいと思えるのか」「そうありたいと自分は迷いなく思えるか」という自分の純粋な気持ちを指針に、自分の『これから』を決めていく。そうすることが、『これまで』の縛りを外していく手助けになっていきます。

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