「これは知ってる」「これはわかってる」という言葉は人の成長を止める。私自身とても重要だと感じている考え方の一つです。

自分を高め成長させる、日常を今よりもっと良いものに変える。言い方はいろいろありますが、そういったことをやっていくということは自分を取り巻く様々なことを現在の状態から変化させていくということ。そしてそのためには当然、これまでの自分にはなかったものの見方や考え方、発見、気付きといったものが必要になってきます。コーチングの言葉で言うスコトーマ(心理的な盲点)を外し、そして変えていく必要がある。

これまでと同じようなものの見方をし、同じように考え、新しいことを何も見つけようともせずただ漫然と過ごす。そうすることは楽ちんかもしれませんがそれでは変わるものも変わっていきません。これまでになかった要素を日常に取り入れていくからこそ今の状態も変わっていきます。ただそこで、「これは知ってる」「これはわかってる」という風にものごとを捉えがちな姿勢が強すぎると、これまでになかった要素に気付きにくくなってしまう。

上っ面だけの理解かもしれない

「これは知ってる」「これはわかってる」という言葉は、「前に見たあれと同じ」「あの本で読んだあれと同じ」という風に、今の自分が持っている何らかの知識や経験と同じだと判断したからこそ出てくる言葉。ただ「これは知ってる」「これはわかってる」と思ったとしても、実はその知ってることやわかっていることが、すごく表面的な理解にとどまったものだということはよくあることなんですよね。

例えば数年前に読んだ本をすごく久しぶりに読み返してみると「こんなこと書いてあった?」とか「これはそういうことだったのか」と感じたといった経験が誰にだってあるんじゃないかと思います。学生の頃の国語の授業で「つまんない」と感じながらも読み進めた小説も、大人になって改めて読んでみるとその面白さに気付いたりといった具合です。何でその様なことが起こるかというと、その本を読んだ数年前の自分と今現在の自分では、ものごとの認識の仕方が大きく違うからです。数年もあれば学生から社会人になっているかもしれないし、職場で下っ端だった存在からチームをまとめる存在になっているかもしれない。その過程で様々なことを経験し学び、成長しているはず。

そしてそこで経験してきたできごとを元に形成した新しい価値観と本に書いてあることが強く結びついたからこそ、「これはそういうことだったのか」という風に新しい気付きや発見が得られた。すごくシンプルにいうと自分が変わったから、自分が成長したから本の内容をより理解できる様になったということです。どんな本を読むか、何を学ぶか、誰に教わるか、等々。認識する対象にあれこれ気を配ることはもちろん重要ですが、実はそれと同じくらい、いやそれ以上にどのように認識しようとするかもとても重要なことなのです。

あらゆることが新しい

本を例に出しましたが、これは日常のあらゆる状況で言えることでもあります。例えばいつもの通勤経路、例えばうまく言えないと感じてしまう状況、例えば一週間ぶりに会う彼女。これまで『同じ』と感じていたものも、よく見てみると必ず何かの違いがあるはずなのです。何かを学ぼうとする時に「これは知ってる」「これはわかってる」と捉える。それだけだと今より深い部分を理解できる下地が自分の中にすでにあったとしても、そこで新しいことを理解できないまま終わってしまう可能性が高い。だから自分の変化や成長につながる要素を見逃しやすいし、自分の変化や成長を実感する機会も減ってしまいます。自分で自分の変化や成長を止めてしまっている状態です。

私はそれはすごくもったいないと感じます。自分の変化や成長、目標へ向かって自分を高めていくことは、生きている中での大きな喜びの一つだと思うからです。もちろん「これは知ってる」「これはわかってる」という風に捉えてしまうことそのものが悪いというわけではありません。日常の中でそれができるからこそ、もっと他の意識を向けるべきことに集中できるという利点もあります。大切なことはそうしている自分を認め、その上でそれをどう使っていくのかということ。自分にはスコトーマがあると認め、謙虚な姿勢でものごとに接していくこと。

新しい部分も同じ部分も、ゴールが決める

ここまでのことをもう少し発展させるのであれば、新しい気付きを見い出すのか、それとも同じだと思ってそのままにしておくのかを決めるのは『自分自身』だということが言えます。であれば逆に自分自身で積極的に違いを見ようとしていけばいいのです。「これは知ってる」「これはわかってる」ではなく、「どこに違いがあるかな」「新しいことは何かな」「より深いところには何があるかな」と、これまでとは違う何かを探すような意識を持ってものごとを認識する。

「こうなりたい」「こうありたい」と思うゴールのイメージに向かうために必要な要素を、目の前のものごとから意識的に見出そうとする。そうすることでこれまでよりもっと新しい気付きや発見を見つけていけるようになり、自分の変化や成長もより実感できるものになります。新しい気付きや発見があるから、自分の変化や成長も加速する。そしてその変化や成長がさらに新しい気付きや発見を生み出していく。この感覚が自分の中に生まれてくると、自分を成長させていくことがどんどん楽しくなっていくはずです。

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