人は人と関わり合いながら生きていく。いろんなところで言われている言葉ですが、この言葉の通り全く人と関係を持っていないという人はまずいないと思います。家族、恋人、友達、同僚、上司、部下、…。ただ今の自分や現実を変えていこうとする時、今現在の人間関係が自分の変化にブレーキを踏ませるように働くことがあります。そして特にそれは今の自分と相手の関係の度合いが深ければ深いほど、そうなりやすいと言える。

人が誰かとある程度信頼し合える関係を築いていく時は、お互いに「自分にとってこの人はこういう存在だ」と認識し合いながらそうしていきます。そしてその認識を基に時間をかけて「この人はこういうところもあるな」のように詳細化し、同時にそれを固定化していく。

例えば職場の上司との関係を考えた時。一般的に上司という存在は『自分よりも立ち位置が上の人』なので、相手に失礼がないような態度や言葉遣いで接すると思います。ただ一緒に取引先を回ったり飲み会で話をしたりと、より深い間柄になっていくことで、自分から見た上司との関係性は微妙に変わっていくはずです。「この人はここまでなら大丈夫」と思える範囲でフランクに接したり、プライベートで悩んでいることを相談するようになったり。そしてそれは上司から見た自分との関係性においても同じことです。

そうやってできあがっていった自分と上司の関係は、よほど特別なことがない限り緩やかに維持されていきます。その関係性に沿って関わっていくことが、互いに最も無理のない心地いい状態になるからです。そしてその『今現在の互いに無理のない心地いい関係』が、今の自分や現実を変えていく上でブレーキを踏ませるように働くことがあるのです。

『普通なこと』を大きく変えていく

『自分を変えること』とは、今の自分のものの捉え方や考え方、行動を変えていくことだと言えます。これまでの自分の様々な要素を変化させていくということ。ただ今現在の自分が関わる人間関係というのは、変えようとしている『これまでの自分』が築いてきたものです。ということは、関係を築いている相手は『これまでの自分』をベースにして、自分に対して「この人は私にとってこういう人だ」と認識していることになります。そしてこれからもそれをベースに自分と接していこうとするのです。

だからもし相手のこれまでの認識からはみ出すような行動を自分が起こそうものなら、相手は強い違和感を感じます。「え、何?どうしたの?」とか「なんかおかしくない?」と言ったりしてついついこれまでの認識に戻そうとしてしまう。もちろん、相手のその反応は何もおかしいものではないですし、当たり前といえば当たり前のこと。今の関係を維持していくことが相手にとっては『普通なこと』だからです。ただその相手の当たり前の反応が、意外と自分を『これまでの自分』に戻る方向へ向かわせてしまいます。何もしない限り、自分だって『これまでの自分』が元になった今の関係を維持していくことが『普通なこと』だからです。

ですが自分は変えるということは、その『普通なこと』とは違うことをやっていくということです。こうありたいと思う自分へと成長していくには、今の『普通なこと』を大きく変えていく必要がある。だからこそ相手が自分に対して抱いている『これまでの自分』をベースにした認識に、自分の在り方をとどめてはいけないのです。そこからどんどん外に出ていくことがとても大切です。

その上で私自身が経験してきたことを踏まえ、「じゃあ実際にどういうことを意識していけばいいの?」ということについて次回書いていきたいと思います。

 

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