前回の記事で、私自身が何かを学ぶ時に意識している事として、相手がこちらに伝えてくれている内容を、今現在の自分の知識や価値観で断定的に認識せずになるべく余白を持たせながら認識する、という事があると書きました。

きっとまだ先があるという感覚

2017.04.20

今現在の自分が持っている知識や価値基準・評価基準、コーチングの言葉で言うブリーフシステムやRASが変化していく事で、自分が取る一つ一つの反応や起こす行動も変わり、結果として自分や自分を取り巻く周囲の状況も変えていく事ができます。そしてそうしていこうと思っているからこそ、その自分にとっての新しい「何か」を学ぼうとしているはず。

ただ、その時にその学んでいる内容を今の自分の知識や価値基準・評価基準での評価だけで断定しまうと、学んでいる事が持つ「今の自分には無い新しい部分」に気付かなかったり見過ごしてしまう可能性が高まってしまうのです。

だからこそ「今の自分ではまだ理解できていない、まだ認識できていない部分」という名の「余白」を持たせつつ学んでいく。「自分が今理解できた事以上の何かがまだきっとあるに違いない」というある種の謙虚さを持って学んでいく。自戒を込める意味でも、私自身はその様な姿勢を意識しています。

そして上の様な事をお伝えすると、「という事はつまり、今の自分では一切評価してはいけないという事なのでしょうか」といった質問を時々頂く事があります。この質問に関するお答えとしては、「評価する事そのものが悪いというわけではなく、その評価をどの様に捉え、そしてその後にどの様に行動するかが大切ですね」となります。実際問題としては「今の自分では評価しない様にしよう」と思ったとしても、何らかの評価をしてしまう事は避けられないと言えるからです。

例えば、ある講師から学んでいる状況の中で、その講師が「〇〇をやっていきましょう」と何らかの行動を提案してくれた状況があったとします。そしてその時「え、ちょっとそれは…」という、拒否反応とも言える感覚を感じたとする。

その時の「え、ちょっとそれは…」という感覚は、講師が提案した〇〇という行動に対して何らかの評価をした(自分が〇〇をしている状況を想像し、それが「それは今の自分がしてはいけない事だと思っている事と似通っている」もしくは「これまで自分がネガティブな情動を感じてきた状況と似通っている」の様に無意識でカテゴライズした事で、その〇〇にネガティブな情動を重ね合わせて認識した)からこその反応なわけですが、それはそうしようと思ったわけでもなく自然と自分の中に湧いてきた感覚なはずです。

つまり、それはほぼ無意識での反応なんですね。その反応を全く無くす、言い換えると無意識レベルでの一切の評価をしないというのはそう簡単な事では無いはずです(苫米地博士も著書の中でよく「それができるのは仏陀だけだ(=仏教で言う「悟り」に達した人だけだ)」という事を書かれていますね)。

ですので、評価をしてしまう事そのものを無くそうとするわけではなく、その評価をどの様に捉えるかを意識に上げていく事が大切なのです。上の例で言うと、〇〇に対してネガティブな情動と「え、ちょっとそれは…」という感覚を感じた、という事実をどの様に捉え、そしてその後にどの様な行動を取っていくかを自分で選択していくという事です。

例えば、「今自分は〇〇に対して何かネガティブな情動を感じたな。このネガティブな情動反応は、今の自分のどんなブリーフシステムに拠ったものなんだろう」という風に、まだ気付けていない(かつ自分の変化を阻害する様に作用しているかもしれない)今の自分のブリーフシステムに気付くための足掛かりにする事もできますし、

例えば「今自分は〇〇に対して何かネガティブな情動を感じたな。という事は実際にその〇〇をやってみる事で、今の自分のブリーフシステムに変化を起こす事ができるかもしれない。よし、やってみるか」という風に、そのネガティブな情動をあえて「今の自分の外側へ踏み出すためのシグナル」として捉える事もできる。

一つ上の抽象度からその評価(や情動)を捉える事で、自分にとってプラスな方向へ活かす事だってできるんですね。翻って「自分が今理解できた事以上の何かがまだきっとあるに違いない」という姿勢も、その「自分が今理解できた事」を否定するわけではなく、それはそれで冷静に認識した上で「まだ先があるはずだ」と一つ上の抽象度を維持しながら意識的に先を観ようとしていく、という事です。

何かを学んでいる時、その何かから自分がどれだけ学べるかは、自分がどの様な姿勢を持ち、その何かをどの様に捉えるかで大きく変わります。定めたゴールを現実のものとする。そのためには今の自分には何が必要でしょうか。そしてそれを学ぶ時にどの様な姿勢で学んでいきたいと思うでしょうか。それをどうするかは自分で決める事ができるのです。

 

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